駆け込み自由研究に「漢字言い換えクイズ」はいかが?(見本付き)
北海道のほとんどの小学校は夏休みが終わってしまったのですが,本州ではまだ夏休みというところも多いと思います。夏休みの自由研究は無事に終わっているでしょうか?まだという方にすぐにできそうな自由研究のテーマを1つ紹介します。
この記事の内容は近刊の拙著『ようこそ!ことばの実験室(コトラボ)へ』の内容を一部改変したものです。この機会に同書もぜひご覧ください。
漢字言い換えクイズとは?
日本語はひらがな,カタカナ,漢字などを使います(はい,いい質問です。アルファベットもありますし,数字もありますね)。ひらがなやカタカナだけで書くよりも,漢字を使って書いた方が他の言葉と区別できますよね。
- かく
- カク
- 書く,欠く,描く,格,核…
「漢字言い換えクイズ」は漢字の持つこの特性を活かしたクイズです。
作り方は簡単で,「漢字で書いた言葉のもとの言葉を当ててもらうクイズにする」だけです。ただ,レベルを分けるのがコツです。ここではレベル1は「漢字もひらがな・カタカナもよく使う言葉」,レベル2は「ひらがな・カタカナは使うけど漢字はあまり使わない言葉」,レベル3は「漢字では使わず,創作した言葉」としています。例をいくつかあげてみますので,ぜひ答えを考えてみてください。答えは背景を白にして書いているので選択すると出てきます。また,解説を脚注に書いています。
例題
レベル1(漢字もひらがな・カタカナもよく使う言葉)
- 運転手(答え:ドライバー)
- 背広(答え:スーツ)
- 飲物(答え:ドリンク)
レベル2(ひらがな・カタカナは使うけど漢字はあまり使わない言葉)
レベル3(漢字では使わず,創作した言葉)
便利な道具「類語辞典」
ここで役に立つのが類語辞典です。類語辞典とは調べた言葉と似た意味の言葉や関連する言葉が載っている辞典で,シソーラスとも呼ばれます。残念ながら小学生向けのものはないので,電子辞書やウェブにあるものを使うのがいいと思います。
さらにチャレンジ:中国語と比べてみよう
漢字は中国語から入ったものですが,日本語と中国語では使われる漢字が異なってきます。特にレベル3は完全に創作になるのでかなり変わるでしょう。例えばポケモンを私は「小怪物」と書きましたが,中国語では音を取って宝可梦[bǎo kě mèng]にしています。
こうやって,中国語と比べることで,より広がりが出てきます。
見本も作ってみた
実際に作るなら,模造紙のような大きい紙を用意するより,クリアファイルとコピー用紙や厚紙を使うのがいいのではないでしょうか。例えば上にあるクイズなら次のようにできます。
このように,言葉を使った自由研究というのも色々あり,『ようこそ!ことばの実験室(コトラボ)へ』では20個以上のテーマを紹介しました。ぜひ読んで他のテーマもチャレンジしてみてください。